兄の家庭内暴力 〜私という名の物語9〜
成績優秀、自慢の兄。そんな兄が実は、学校でいじめられていることが判明しました。
その鬱憤を晴らすがごとく、兄は家庭内で暴力を振るうようになったのです。 私もよくぶっ飛ばされました。
当時の私は、まさか兄がいじめられているなどとは露程も知らず。暴力を振るう兄を見てもただひたすら「ワガママ野郎」としか思えず。 家庭内はどんどん空気が悪くなっていきました。家にいる時はいつも耳をふさいでいたのを今も覚えています。
両親は家にいないことが多かったので、兄はよく祖母と喧嘩をしていました。真面目で規則正しく暮らす祖母と兄は、常に反発し合っていました。
兄は毎日のように怒鳴りちらし、壁を殴る。壁には穴が増えていく。 罵声が飛び交い、時には刃物が登場し……。
そんな日々は、兄が高校生になっても続きました。今ならわかります。兄が葛藤していたのを。祖母が孫を思って叱咤激励していたことを。だけどあの頃はそんなこと、これっぽっちも思わなかった。
私の中の黒いものがさらに大きくなっていく。「なんでいつもお兄ちゃんばっかり!」家族はみんな、兄ばかりかまう。私のことなんてちっとも見てくれない……。
そんなにひどい態度でいるのに、兄の頭は良いまま。そのことが余計に私をいらつかせ、私の劣等感を大きくしていくのです。
0コメント